第13回自己表現力コンクール
作文部門 
最優秀賞
今井 美斗
 さん(小学5年)
本当に強い人

 今年の夏は猛暑だった。あまりにあちすぎて部活は予定下校時間よりも早く終了し、
試合ではスポーツドリンクが配られるほどだった。
学校でジュースがのめるなんて、うれしいなと幸せを感じていると、
ふっとそうちゃんの事を思いだし、さらに幸せな気分になれた。
こんな暑い日は、きっとそうちゃんもどこかでコーラをがぶのみしているかもしれないと思ったからだ。
 私は、そうちゃんを小さい時から知っている。
体は細くて大きいメガネをしていて目がクリクリでとてもカワイイ男の子。
だれかが泣くと自分のせいだと思って「ごめんなさい、ごめんなさい。」と泣きそうな声をだす。
そしておこる時には、メガネをはやわざではずし床になげつける。
私は、そんなそうちゃんのやさしさ、カッコイイしぐさが大好きだった。
 小さいころは、そうちゃんが病気だって事をなんとなくしか知らなかった。
お母さんがいつもお客さんが来る時は、クッキーやケーキを用意するのに、
そうちゃんが来る時は「とうふの団子はどうかな?」「さつまいものおもちとかもいいかも。」と
体にいいものを用意したいって言ってたし、「そうちゃんにはないしょ。」っていって
そうちゃんママにチョコレートをプレゼントしてたことがあったから。
始めは、アレルギーでもあるのかなって思っていた。
でも、ある日とうせきをやっているそうちゃんを見た。
とうせきをやりながらそうちゃんママは毎日、夕方にやって、ねてる時もやってる事を教えてくれた。
きっと、このころからそうちゃんの体はたいへんな事になっているんじゃないかと感じていてと思う。
 そうちゃんは、じんぞうの 病気だった。
だから食事せいげん、水分せいげんもしっかり守らなければいけなかった。
食事せいげんは塩分が多いもの、リンがたくさん入っているもの、
油がたくさんはいっているものなどは、食べれない。

たとえば、ハムやソーセージ、牛乳はリンが多くて、お店で売っている揚げ物とかも食べれなかった。
水分は、1日たったの500ミリリットルしか飲めない。
それ以上飲むと、とうせきで外に出しきれなくなり体の中の心ぞうや肺に水がたまって体がつらくなってしまうからだそうだ。
夏の暑い時は、とても大変だったと聞いた。
自分は、のどがかわいていたら、一気に好きなだけ飲んでしまうのに、そうちゃんは、計りながら少しずつ飲んでいて、
よくがんばっていたと思う。
 そしてもう一つ。そうちゃんがすごいなと思った所は、先生やかんごしさんと仲良しになれる事。
私が生まれて2ケ月から調子が悪くなると入院をくりかえしたとしたら、
ぜったいに病院がだいっきらいになってしまうと思うから。
こんなことからも、そうちゃんはとてもすてきな子だなぁと思う。
 今年の4月、手術が無事に終わった。移植が必要な大きな手術だった。
手術後のそうちゃんの顔には、なみだのあとがあったらしい。
きずあとは数日間もいたくて「おなかに殺される」とか「母ちゃん、いたいの半分もらって。」てさけんでいたときいて、なみだが出てきた。
本当にいたみを半分にしてあげたいってその場にいた人はみんな思ってないだろうと思うと、むねが苦しくてはりさけそうになった。
 私は、出来ることはないかなっと考えてシークレットフレンズになる事を決めた。
シークレットフレンドとは、かげながらサポートする仲間の事で面会ができないそうちゃんを
ワクワクさせるのにピッタリだと思ったからだ。
それから、私はいろんな事を手紙に書いて送った。
大好きなポケモンの事、子どもだけのフリーマーケットでトップセールス賞をもらった事や将来の夢など
楽しい気分になってほしいなと思って書いた。
少しして、そうちゃんママのブログに「シークレットフレンズの送ってくれた手紙を読んで、送ってくれたのは、だれかなって
みんなで考えるのが楽しかった」という事が書いてあった。
私は、そうちゃんを元気にするのに役だてたと思いうれしかった。
 そうちゃんの入院から3ヶ月ほどたった。
そうちゃんは元気になって私の家に来てくれた。
私はひさしぶりに見るそうちゃんが別人に見えた。
コーラを量を気にせずに飲むそうちゃん。
マクドナルドをおいしくたべたというそうちゃん。
やっぱり小さな体なのに、その中には強いそうちゃんがいるとわかったからだと思う。
私は、この体験で自分に何が出来るのかを考えて行動できた事がうれしい。
役立てたうれしさも忘れられない。
 ありがとうそうちゃん。
 私も少し強い人に近づいた気がする。


〜コメント〜
第11回自己表現力コンクールで大賞を受賞した美斗さん。
詩や作文、写真などここ数年は毎回2点ほど出品しています。
そして今回は作文で最優秀賞を頂けることとなりました。
原稿用紙5枚にわたる長文ですが、最後まで夢中になって読む事のできる素敵な作文でした。
入賞おめでとう!これからも続けて出品してほしいですね!


                                                              2013年11月27日掲載
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